山に生えている野性のランはほじくって持って帰ってもすぐに枯れてしまうと言われていますが、
そんな野生のランの中で、街なかでほっといても育つランがあります。
それがこのシラン。





今の季節、結構街路の植え込みや庭先で咲いているのを見かけると思います。
写真は豊橋市牟呂市場町の交差点です。
も～園芸品種のような美しさですが、
れっきとした日本産の和蘭の一種です。

そんな街中でよく見かけるシランですが、
天然物、野生の物はやはり絶滅に瀕しています。
愛知県では準絶滅危惧種に指定されています。

でも自生の物も街中の物も素人目には一緒です。

街中シラン




自生シラン(静岡県)





ですのでシランが欲しい時は
自生地のものを心を痛めながら盗み取るのではなく、
近くのお宅で育てている方に声をかけて分けてもらいましょう。
きっと花好きの人同士なら話は弾むと思いますよ。

でも困ったことにこのシラン。
丈夫なためかよく山の中の休憩所や作業小屋、モニュメントの周りなどに植えられたりもしています。
一見自生でないのは明らかですが、
ここからまたあらぬところで増えたりするとも～自生だかなんだかわからなくなりそうですよね。
学術的に自生かそうでないかは重要なことのようですので、
たとえ自分の山でも植物を新たに持ち込んで植えるのはちょっと考えてもらえると嬉しいです。